現在、SNSなどに美味しそうな料理写真を載せている人も多いのではないでしょうか。しかし中には、どのように撮影すれば食べ物が美味しそうに見えるのか分からない人もいるのかもしれません。そこで今回は、照明を用いて食べ物撮影する際のポイントなどを紹介していきます。
食べ物撮影において光のあて方はとても大切
食べ物を撮影する際に最大のポイントとなるのが、光のあて方になるのですが、方法は大きく分けると順光と逆光の2通りがあります。順光とは、撮影対象物の正面側でカメラの背後から光があたっている状態を指します。一方、逆光は、対象物の後ろからカメラの方向に向かって光があたっている状態です。商品などを撮影する場合は、照明の向きや位置を動かしながらベストな撮影ポジションを決めるのが一般的です。
また一般の商品撮影では、はじめに撮影対象物の真上から光をあてるのが基本的なスタート地点です。しかし、食べ物の撮影に関しては、撮影対象の食べ物の奥の方からやや逆光気味に光をあてるような照明位置がスタート地点となります。
照明の位置は、食べ物の少し奥に置き、照明の向きは光を放っている面を少しカメラに向ければやや逆光気味の状態が再現できます。このような照らし方ができれば食べ物の表面に光沢が表れ、瑞々しさが表現できるようになります。また逆光気味にすれば、食べ物の輪郭部分が際立つようにもなるので、立体感のある写真が撮れます。食べ物に対してはやや逆光の状態に光をあてる事は食べ物を見栄え良く撮影するには重要なポイントなのです。
見栄えの良い食べ物の写真にするには、アピールしたい部分をクローズアップして撮影する事も重要
食べ物を美味しそうに見せるには、対象物をアップで撮影する事も効果的です。一般的な商品の写真撮影では、商品の形を正しく写せるという理由から、対象物から離れて撮影するというのが基本的な考え方です。しかし、食べ物の写真においては正しさよりもいかに強く印象に残せるかという点が重要になってきます。そのため、見て欲しい部分や特徴的な所をクローズアップして撮影する事も大切なポイントなのです。
特にネットに掲載されている食べ物の写真の場合、ユーザーがその写真をゆっくり細かく見るという事はほとんど期待できません。瞬間的に見たときにどう見えるか、どのような感想を持ってもらえるのかが大切になってきます。
食べ物の撮影をする場合は、基本的な考え方に固執する事なく、印象に残りやすい部分やアピールしたい所をアップで撮影できるポジションにカメラをセッティングする事もひとつのコツです。またカメラをセッティングする時は、食べ物との距離だけでなく、高さも大切になってきます。食べ物の写真は、真上から撮影すると平面的になってしまいます。そのような食べ物の写真を美味しそうに見せるにはかなり難しいと言えるでしょう。そのため、立体感が表現できるような撮影方法が良いのですが、立体感を上手くだすためには、なるべく低いポジションから撮影するのが最も効果的です。
飲食店で使う写真は、料理全体が分かれば多少平面的であってもさほど問題はありませんが、ネットで食べ物の写真を見てもらう場合は、見た時の第1印象が勝負となってきます。ポイントはカメラを食べ物のちょっと上あたりを目安にして撮影する事で、そうすれば迫力かつ立体感のある写真が撮れるでしょう。他にも見栄えの良い食べ物の写真にするには、いかに盛り付けるかも重要です。ポイントとしては、具材は手前側、つまりカメラ側になるように盛り付けをする事です。なにを写したいのかを明確にしてから盛り付けをすると良いでしょう。
一方、ちょっと工夫するだけで写真の見栄えが良くなる方法があり、例えば底上げと呼ばれるものです。麺類やみそ汁など汁物料理の場合、麺や具材はどうしても沈んでしまい、そのまま撮影しても印象的な料理写真には仕上がりません。そこで、底上げを用いるのですが、用意するのは器の大きさに合わせたザルなどだけなので簡単にできます。やり方としてはまず器の中の適度な高さにザルを置いて、その上に麺や具材をのせてから、スープを入れます。そうする事で具材がスープの中に沈む事なく、美味しそうに見えるようになります。
誰にでも見栄えの良い料理写真を撮る事はできます
食べ物の撮影は光のあて方やカメラの位置を変えたり、食べ物にちょっと工夫をするなどすれば誰でも美味しそうな料理写真が簡単に撮れます。メニュー用の写真作成やSNSに料理写真を載せたいなどと考えている方は、今回の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。